事業が拡大するにつれ、どうしても足りなくなるのが有線LANポート。
LANケーブルの差込口で、足りなくなると機器をネットワークに接続できません。
ネット社会と言われる現在、オフィスでネットワークが使えないのは大問題。
社員同士での資料のやり取り、顧客とのメールやチャットは欠かせないもの。
ネットワークが使えないと、日々の業務に大きく影響するのは間違いないでしょう。
では、有線LANを分岐・分配するにはどうすればいいのでしょうか?
今回は、有線LANを分岐・分配する方法について詳しくご説明します。
有線LAN工事の必要性にも触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。
▶︎目次
1.有線LANを分岐・分配する方法
有線LANというのはオフィスの情報戦略の要として欠かせない設備の1つ。
では、有線LANを分岐・分配する3つの方法についてご紹介しましょう。
モデムから直接分岐・分配する
1つ目の方法は、”モデムから直接分岐・分配する”というもの。
モデムとはプロバイダからのインターネット回線をデータ変換してやり取りするためのもの。
モデムがあることでインターネット回線を、チャットやメールなどを利用できる訳です。
一般的にモデムにはLANポートが1つだけ、LANケーブルが1本だけ接続できます。
しかし、モデムの中にはLANポート数が2,3個の機種も。
もしモデムに余裕があれば、直接分岐・分配することも可能なのです。
まずは使用中のモデムを、LANポート数に空きがあるのか確認してみましょう。
スイッチングハブで分岐・分配する
2つ目の方法は、”スイッチングハブで分岐・分配する”というものです。
スイッチングハブとはモデムからのケーブルを、複数本に分岐・分配するためのもの。
LANケーブルを分岐・分配させるためのものだけに、使い勝手はいいです。
- 5ポート
- 8ポート
- 16ポート
- 24ポート
- 48ポート
上記のように、スイッチングハブは性能、価格帯によってLANポート数に差があります。
当然、高性能なものほど、高価なものほどLANポート数は多くなるのです。
もし、スイッチングハブに余裕があれば、LANケーブルを差し込むだけで分岐・分配できます。
余裕がなれば、家電量販店やホームセンターなどでLANポート数の多い機種を購入することも。
業務用としては16ポートや24ポートくらいの機種が性能、価格帯としてもちょうどいいです。
無線LANを併用して分岐・分配する
3つ目の方法は、”無線LANを併用して分岐・分配する”というものも。
有線LANとはLANケーブルを使って機器同士を接続する方法のこと。
無線LANとは電波(無線)で機器同士を接続する方法のことです。
無線LANを使うことで、有線LANを分岐・分配することなく接続数を増やせます。
例えば、モデムから直接無線LANに、そのまま各機器に接続するというもの。
主要な機器だけ有線LANで、部分的に無線LANを併用するのも1つの手です。
費用も抑え、手間もかからないので有線LANと無線LANの併用が現実的です。
2.有線LAN工事の必要はあるのか?
電話工事であれば”工事担当者”、電気工事であれば”電話工事士”などの国家資格が。
もし、国家資格が必要な工事を、無資格で施工すると法律違反で罰せられます。
それ以前に、資格な工事というのは、それなりの理由があるからこそ資格があるもの。
例えば、電気工事には感電や漏電、場合によっては一帯の停電を引き起こす危険が。
では、有線LAN工事はどうかと言うと、”国家資格はありません”。
つまり、有線LAN工事に関しては誰でも、許可なく自由に施工できるということ。
有線LANにおける分岐・分配の工事も、自分の手で施工できるということです。
モデムやスイッチングハブに余裕があれば、自分でLANケーブルを差し込めばいいでしょう。
しかし、オフィス規模の有線LANというのは、LANケーブルが複雑になっていることが。
素人が何となくで接続してしまうと、ネットワークループを起こす可能性があります。
ネットワークループとはLANケーブルの両端を、同じスイッチングハブに差し込んでいる状態。
ネットワークがループしている状態のことで、ネットワーク全体が停止してしまうことも。
規模の大きな分岐・分配を想定するのなら、専門の業者に任せておくべきです。
3.まとめ
今回は、有線LANを分岐・分配する方法についてまとめてみました。
有線LANを分岐・分配する方法としては主に3つ。
- モデムから直接分岐・分配する
- スイッチングハブで分岐・分配する
- 無線LANを併用して分岐・分配する
モデムやスイッチングハブに余裕があるのなら、そのまま分岐・分配すればいいです。
もし余裕がなかったとしても、LANポート数の多い機種に交換するという手も。
また、使い勝手を優先するのなら、有線LANと無線LANを組み合わせるというのも。
ただし、自分で分岐・分配するのは、あくまでLAN配線が複雑でないのが条件です。
LAN配線が複雑だとネットワークループを起こし、トラブルにつながる危険性が。
規模の大きな分岐・分配をするのなら、専門の業者に依頼するのが安心でしょう。